【屋外階段の寸法】幅員・蹴上・踏面の取り扱い|防火避難規定の解説

建築知識
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見習い女の子
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屋外階段の幅および蹴上・踏面の寸法の基準を教えて下さい!

建築戦士スー
建築戦士スー

解釈と条件について、『建築物の防火避難規定の解説』をもとに解説します!

はじめに

階段の番人が現れた!
階段の番人が現れた!

屋外階段の寸法は、安全性や法規制に大きく関わる重要な要素です。特に避難経路としての役割を持つ場合、基準を満たしていないと設計や確認申請の段階で問題になることがあります。

この記事では、屋外階段の幅員、蹴上、踏面の寸法について、建築基準法施行令の規定をもとに解説します。特に、緩和規定の適用条件や具体的な寸法について詳しく整理していますので、適切な計画に役立ててください。

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第1章 階段幅員について

階段の幅員が狭い為、パーティの魔物が進めない!
階段の幅員が狭い為、パーティの魔物が進めない!

用途毎に求められる階段の寸法は、ご存じでしょうか。下記記事にて解説をしていますので、まずはご自身の計画で求められる寸法体系を理解してから戦いに臨みましょう

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第2章 屋外階段の幅および蹴上・踏面の寸法等の取り扱いについて

事件が起きた階段を調査する勇者
事件が起きた階段を調査する勇者

建築基準法施行令第23条および第24条において、階段の一般的な構造基準が定められています。しかし、屋外階段や住宅の階段(共同住宅の共用階段を除く)については、一部基準が緩和されています。この緩和措置は、建築基準法施行令第23条第1項ただし書に基づいており、機能上の理由から適用されます。

緩和対象となる項目

法廷で魔物に裁きを下す勇者
法廷で魔物に裁きを下す勇者

以下の屋外階段や住宅の階段において、幅や寸法の基準が緩和されます

対象適用条文緩和後の基準
直通階段に該当する屋外階段建築基準法施行令第120条900mm以上
2以上の直通階段に該当する屋外階段建築基準法施行令第121条900mm以上
直通階段該当しない屋外階段建築基準法施行令第120条・第121条に該当しない600mm以上
住宅の階段(共同住宅の共用階段を除く)建築基準法施行令第23条第1項ただし書蹴上・踏面の寸法が一部緩和

平成26年国交省告示第709号に適合するものを除き、屋外階段の蹴上・踏面の寸法は緩和されません。
屋外直通階段の幅は、基本的に750mm以上と規定されていますが、避難上の安全を考慮し900mm以上とすることが推奨されます。

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(階段及びその踊場の幅並びに階段の蹴上げ及び踏面の寸法)
第二十三条 階段及びその踊場の幅並びに階段の蹴上げ及び踏面の寸法は、次の表によらなければならない。ただし、屋外階段の幅は、第百二十条又は第百二十一条の規定による直通階段にあつては九十センチメートル以上、その他のものにあつては六十センチメートル以上、住宅の階段(共同住宅の共用の階段を除く。)の蹴上げは二十三センチメートル以下、踏面は十五センチメートル以上とすることができる。

階段の種別階段及びその踊場の幅(㎝)蹴上げの寸法(㎝)踏面の寸法(㎝)
(1)小学校(義務教育学校の前期課程を含む。)における児童用のもの140以上16以下26以上
(2)中学校(義務教育学校の後期課程を含む。)、高等学校若しくは中等教育学校における生徒用のもの又は物品販売業(物品加工修理業を含む。第130条の5の3を除き、以下同じ。)を営む店舗で床面積の合計が1,500㎡を超えるもの、劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂若しくは集会場における客用のもの140以上18以下26以上
(3)直上階の居室の床面積の合計が二百平方メートルを超える地上階又は居室の床面積の合計が百平方メートルを超える地階若しくは地下工作物内におけるもの120以上20以下24以上
⑴から⑶までに掲げる階段以外のもの75以上22以下21以上

2 回り階段の部分における踏面の寸法は、踏面の狭い方の端から三十センチメートルの位置において測るものとする。
3 階段及びその踊場に手すり及び階段の昇降を安全に行うための設備でその高さが五十センチメートル以下のもの(以下この項において「手すり等」という。)が設けられた場合における第一項の階段及びその踊場の幅は、手すり等の幅が十センチメートルを限度として、ないものとみなして算定する。
4 第一項の規定は、同項の規定に適合する階段と同等以上に昇降を安全に行うことができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる階段については、適用しない。

(踊場の位置及び踏幅)
第二十四条 前条第一項の表の(一)又は(二)に該当する階段でその高さが三メートルをこえるものにあつては高さ三メートル以内ごとに、その他の階段でその高さが四メートルをこえるものにあつては高さ四メートル以内ごとに踊場を設けなければならない。
2 前項の規定によつて設ける直階段の踊場の踏幅は、一・二メートル以上としなければならない。

引用:建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)

(共同住宅の住戸の床面積の算定等)
第百二十三条の二 主要構造部を準耐火構造とした共同住宅の住戸でその階数が二又は三であり、かつ、出入口が一の階のみにあるものの当該出入口のある階以外の階は、その居室の各部分から避難階又は地上に通ずる直通階段の一に至る歩行距離が四十メートル以下である場合においては、第百十九条、第百二十一条第一項第五号及び第六号イ(これらの規定を同条第二項の規定により読み替える場合を含む。)、第百二十二条第一項並びに前条第三項第十二号の規定の適用については、当該出入口のある階にあるものとみなす。

引用:建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)

(直通階段の設置)
第百二十条 建築物の避難階以外の階(地下街におけるものを除く。次条第一項において同じ。)においては、避難階又は地上に通ずる直通階段(傾斜路を含む。以下同じ。)を次の表の上欄に掲げる居室の種類の区分に応じ当該各居室からその一に至る歩行距離が同表の中欄又は下欄に掲げる場合の区分に応じそれぞれ同表の中欄又は下欄に掲げる数値以下となるように設けなければならない。

2 主要構造部が準耐火構造である建築物(特定主要構造部が耐火構造である建築物を含む。次条第二項及び第百二十二条第一項において同じ。)又は主要構造部が不燃材料で造られている建築物の居室で、当該居室及びこれから地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁(床面からの高さが一・二メートル以下の部分を除く。)及び天井(天井のない場合においては、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを準不燃材料でしたものについては、前項の表の数値に十を加えた数値を同項の表の数値とする。ただし、十五階以上の階の居室については、この限りでない。
3 十五階以上の階の居室については、前項本文の規定に該当するものを除き、第一項の表の数値から十を減じた数値を同項の表の数値とする。
4 第一項の規定は、主要構造部を準耐火構造とした共同住宅(特定主要構造部を耐火構造とした共同住宅を含む。第百二十三条の二において同じ。)の住戸でその階数が二又は三であり、かつ、出入口が一の階のみにあるものの当該出入口のある階以外の階については、その居室の各部分から避難階又は地上に通ずる直通階段の一に至る歩行距離が四十メートル以下である場合においては、適用しない。

引用:建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)

(二以上の直通階段を設ける場合)
第百二十一条 建築物の避難階以外の階が次の各号のいずれかに該当する場合においては、その階から避難階又は地上に通ずる二以上の直通階段を設けなければならない。
一 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂又は集会場の用途に供する階でその階に客席、集会室その他これらに類するものを有するもの
二 物品販売業を営む店舗(床面積の合計が千五百平方メートルを超えるものに限る。第百二十二条第二項、第百二十四条第一項及び第百二十五条第三項において同じ。)の用途に供する階でその階に売場を有するもの
三 次に掲げる用途に供する階でその階に客席、客室その他これらに類するものを有するもの(五階以下の階で、その階の居室の床面積の合計が百平方メートルを超えず、かつ、その階に避難上有効なバルコニー、屋外通路その他これらに類するもの及びその階から避難階又は地上に通ずる直通階段で第百二十三条第二項又は第三項の規定に適合するものが設けられているもの並びに避難階の直上階又は直下階である五階以下の階でその階の居室の床面積の合計が百平方メートルを超えないものを除く。)
イ キャバレー、カフェー、ナイトクラブ又はバー
ロ 個室付浴場業その他客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業を営む施設
ハ ヌードスタジオその他これに類する興行場(劇場、映画館又は演芸場に該当するものを除く。)
ニ 専ら異性を同伴する客の休憩の用に供する施設
ホ 店舗型電話異性紹介営業その他これに類する営業を営む店舗
四 病院若しくは診療所の用途に供する階でその階における病室の床面積の合計又は児童福祉施設等の用途に供する階でその階における児童福祉施設等の主たる用途に供する居室の床面積の合計が、それぞれ五十平方メートルを超えるもの
五 ホテル、旅館若しくは下宿の用途に供する階でその階における宿泊室の床面積の合計、共同住宅の用途に供する階でその階における居室の床面積の合計又は寄宿舎の用途に供する階でその階における寝室の床面積の合計が、それぞれ百平方メートルを超えるもの
六 前各号に掲げる階以外の階で次のイ又はロに該当するもの
イ 六階以上の階でその階に居室を有するもの(第一号から第四号までに掲げる用途に供する階以外の階で、その階の居室の床面積の合計が百平方メートルを超えず、かつ、その階に避難上有効なバルコニー、屋外通路その他これらに類するもの及びその階から避難階又は地上に通ずる直通階段で第百二十三条第二項又は第三項の規定に適合するものが設けられているものを除く。)
ロ 五階以下の階でその階における居室の床面積の合計が避難階の直上階にあつては二百平方メートルを、その他の階にあつては百平方メートルを超えるもの
2 主要構造部が準耐火構造である建築物又は主要構造部が不燃材料で造られている建築物について前項の規定を適用する場合には、同項中「五十平方メートル」とあるのは「百平方メートル」と、「百平方メートル」とあるのは「二百平方メートル」と、「二百平方メートル」とあるのは「四百平方メートル」とする。
3 第一項の規定により避難階又は地上に通ずる二以上の直通階段を設ける場合において、居室の各部分から各直通階段に至る通常の歩行経路の全てに共通の重複区間があるときにおける当該重複区間の長さは、前条に規定する歩行距離の数値の二分の一をこえてはならない。ただし、居室の各部分から、当該重複区間を経由しないで、避難上有効なバルコニー、屋外通路その他これらに類するものに避難することができる場合は、この限りでない。
4 第一項(第四号及び第五号(第二項の規定が適用される場合にあつては、第四号)に係る部分に限る。)の規定は、階数が三以下で延べ面積が二百平方メートル未満の建築物の避難階以外の階(以下この項において「特定階」という。)(階段の部分(当該部分からのみ人が出入りすることのできる便所、公衆電話所その他これらに類するものを含む。)と当該階段の部分以外の部分(直接外気に開放されている廊下、バルコニーその他これらに類する部分を除く。)とが間仕切壁若しくは次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める防火設備で第百十二条第十九項第二号に規定する構造であるもので区画されている建築物又は同条第十五項の国土交通大臣が定める建築物の特定階に限る。)については、適用しない。
一 特定階を第一項第四号に規定する用途(児童福祉施設等については入所する者の寝室があるものに限る。)に供する場合 法第二条第九号の二ロに規定する防火設備(当該特定階がある建築物の居室、倉庫その他これらに類する部分にスプリンクラー設備その他これに類するものを設けた場合にあつては、十分間防火設備)
二 特定階を児童福祉施設等(入所する者の寝室があるものを除く。)の用途又は第一項第五号に規定する用途に供する場合 戸(ふすま、障子その他これらに類するものを除く。)

引用:建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)

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第3章 「建築物の防火避難規定の解説」を手に入れよう!

建築物の防火避難規定の解説を読む勇者のイメージ
建築物の防火避難規定の解説を読む勇者のイメージ
残業ブラッキー
残業ブラッキー

建築基準法や国土交通省の告示や通達を見ても、

本記事に関する情報は、載ってニャイよね?

建築戦士スー
建築戦士スー

そうなんだよ。『建築物の防火避難規定の解説』にしか載っていないんだ。

つまりこれがないと、設計が行き詰まってしまう場合があるんだ。

設計者は必ず購入すべき本です!少し高いけど、ずっと使えるから持っておくべきだよ!

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おわりに

階段の知識を手に入れた!
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屋外階段の寸法は、建築基準法によって細かく規定されていますが、一部の条件下では緩和措置が適用されることもあります。適用範囲を正しく理解し、安全性と法規制の両方を満たす設計を行うことが重要です。

特に、避難経路として機能する屋外階段では、最小寸法を守るだけでなく、実際の使用を考慮した設計が求められます。事前にしっかりと基準を確認し、スムーズな建築計画を進めましょう。

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