【アンカーボルト】種類と施工方法|規格やサイズ表|m12と定着長さなどを解説!

建築知識
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見習い男の子
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アンカーボルトってなんですか

建築戦士スー
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目に見えてこないけど、建物と地面を繋ぐ非常に重要な部材だよ!

種類や役割など解説をしていこう!

はじめに

アンカーボルトって何?」と聞かれることがあるかもしれませんが、建物の基礎に欠かせない重要な部材です。アンカーボルトは、地面と建物をしっかり固定し、特に地震などの揺れに対して建物を守る役割を果たします。日本のように地震が多い国では、構造設計においてアンカーボルトの適切な仕様が欠かせません。この記事では、アンカーボルトの種類や役割、そして施工順序までを詳しく解説していきます。

記事のレベル
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アンカーボルトってなに?

アンカーボルトの解説図
アンカーボルトの解説図

まずは上記の柱及び基礎周りの断面図をご覧ください。黄色が柱ですが、まさに柱と地面をくっつけるのが赤い部材です。この赤い部分をアンカーボルトと呼びます
主な役割は、「地面と建物を緊結すること」であり、このアンカーボルトが機能しないと基礎性能をいくら上げたとしても全く構造が機能しません

地震の架空のイメージです。実際の写真ではございません。
地震の架空のイメージです。実際の写真ではございません。

特に地震大国の日本では、地震の際に強い水平垂直力が作用します。その為、適切な構造設計ができていないと建物自体が地面から抜けたり、壊れてしまう原因になります。実際に阪神淡路大震災を皮切りに仕様規定が見直されたりと、年々起こる大震災により我が国の標準レベルは高く設定されてきています。

見習い男の子
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上半身だけ鍛えても足元が貧弱だと弱っちいもんね

上半身だけ鍛えすぎてもダメだよ!
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アンカーボルトは、2種類存在する?

アンカーボルトは、『建方用』と『構造用』に分類可能です。
2つの大きな違いは、『構造負担の有無』です。

建築戦士スー
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Q.建て方とは?

A.建物の主構造となる部材を組み立てる工事を指します。土台から梁までの工事を主に指します。

建方用アンカーボルト

ざっくりいうと、建物の位置を決める時にガイドの役割を果たします。その為、仮止め程度で構造負担がないアンカーボルトです。

構造用アンカーボルト

その名の通り、構造負担をするアンカーボルトです。建方完了後においても地面と建物を緊結する役割を担います。

アンカーボルトの端部は、2種類の形状が存在する。

フックあり

カギ状のフックがアンカーボルトの端部についています。このフックにより引抜きに対する抵抗をする役割を果たします。

フックなし

端部をカギ状としない場合、『定着金物』もしくは『座金』と呼ばれるプレートを先端に付けます。フックと同様、このプレートによりコンクリートへの定着を促進させ、構造計画上有利に働きます。

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定着長さは?(露出形式柱脚の場合)

定着長さについては、建設省が告示でアナウンスしています。下記は、根拠資料を抜粋したものです。

引用:建設省告示第千四百五十六号より

上記の通り、『鉄骨造の柱の脚部を基礎に緊結する構造方法の基準を定める件』という題名で建設省が告示を出しています。柱脚形式により異なりますが、上記は露出形式柱脚の場合を抜粋しています。

ハ アンカーボルトの基礎に対する定着長さがアンカーボルトの径の二十倍以上であり、かつ、その先端をかぎ状に折り曲げるか又は定着金物を設けたものであること。

引用:建設省告示第千四百五十六号より抜粋

上記からも分かるとおり、アンカーボルト径の20倍以上の定着長さと先端フック若しくは定着金物を設ける旨、記載があります。

建築戦士スー
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図で説明するとこんな感じ!

露出形式柱脚のアンカーボルトのルール図解
露出形式柱脚のアンカーボルトのルール図解

例えば…
m12のアンカーボルトを使用する場合は?
定着長さは、12mm×20倍=240mm以上となります。

施工の順序

建築戦士スー
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ざっくりとした施工順序は、こんな感じです!
①アンカーフレーム設置
②配筋調整
③コンクリート打設及び養生
④建方
⑤ベースモルタルレベル調整
⑥アンカーボルト締付け

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定着板(定着金物)の推奨寸法

引用:建築用アンカーボルトメーカー協議会より
見習い男の子
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見た目は、ボルトと併用する『ワッシャー』みたいだね!

定着座金についての推奨規格表です。本表に関しては、『JIS B 1220:2015解説』に掲載の数値を表にまとめられたものです。詳細な情報については、上記リンクよりお確かめください

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おわりに

アンカーボルトは、見えない部分で建物を支える非常に重要な要素です。特に地震に備えた構造設計において、その役割は欠かせません。本記事では、アンカーボルトの種類や施工方法について簡単に説明しましたが、さらに詳しく知りたい方は、専門的な資料や設計基準にも目を通していただくと良いでしょう。建築の基礎知識として、ぜひ押さえておきたいポイントです。

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