【SWS試験 (旧:スウェーデン式貫入試験)】とは?サウンディング?現場からみた建築士の実体験!

建築知識
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設計者A
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サウンディング試験って何?

一級建築士:SUPERRE
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スクリューウエイト貫入試験方法のことだね!解説しよう!

はじめに

1級建築士のSUPERREです。あなたは、スウェーデン式貫入試験について知っていますか?よくサウンディングと訳されることがあります。これは、地盤の硬さを簡単かつ正確に調査するための方法です。この記事では、そのスウェーデン式貫入試験の実施方法や考慮すべきポイントについて、現役の建築士がわかりやすく解説します。

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第1章:スクリューウエイト貫入試験方法とは?(以降SWS試験)

スクリューウエイト貫入試験方法とは、2017年に改定された日本産業規格です。
従来は、スウェーデン式サウンディング試験方法として広く認知されていた名称でしたが、国際規格を意識し改定がなされました。

スクリューウエイト貫入試験方法は、SWS試験やSS試験などと略されることが多いです。未だにサウンディング試験と呼ぶ方がいますが、多くの場合、SWS試験を意図していることが多いです。

この規格は,2017年に第1版として発行されたISO 22476-10を基とし,我が国で使用されている試験装置及び試験方法によって長年蓄積された地盤データに基づいて建築,土木などの設計体系が成り立っていることを考慮し,技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。この試験装置及び試験方法は元々スウェーデンで開発されたものであるため,我が国では導入元である国名を考慮して旧規格までは“スウェーデン式サウンディング試験方法”という名称としていた。しかし,対応国際規格ではスウェーデンという国名が付けられていないこと,並びに我が国では試験装置及び試験方法が独自に発展し,対応国際規格とは異なるものとなっていることから,規格名称を“スクリューウエイト貫入試験方法”と変更した。 なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。技術的差異の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。また,技術上重要な改正に関する新旧対照表を附属書JBに示す。

日本産業規格JIS より引用

スウェーデン式サウンディング試験の由来とは?

この試験が「スウェーデン式」と呼ばれていたのは、スウェーデンの国有鉄道が地盤調査に採用したことから広まりました

サウンディングとは、たたいたり回転させたりして反応を見る試験のことを指します。医者が患者の胸をたたいて診察する方法に似ています。

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第2章:SWS試験とは?

SWS試験の基本原理

SWS試験は、地盤の硬さを測定するための方法です。この試験では、スクリューポイントと呼ばれるネジ状の道具を地面にねじ込んで、その抵抗力から地盤の強さを推定します。

例えるなら、木ネジを木にねじ込む時の感覚に似ています。柔らかい木はネジが簡単に入りますが、硬い木には力が必要です。同じことが土にも当てはまります。

試験の方法(手動式)

日本産業規格JISの簡易閲覧から引用

SWS試験では、ロッドという鉄の棒を地面に垂直に刺し、その沈み具合を観察します。一定の重さ(通常は約100kg)の重りを使用して、25cmねじ込むのにかかる回転数を数えます回転数が多いほど、地盤が硬いということになります。
ロッドがスムーズに沈む場合は地盤が柔らかいとみなし、逆に沈みにくい場合は地盤が硬いと判断します。通常、この調査は敷地の四隅と中央の5箇所で実施され、調査にかかる時間はおよそ半日です。

試験の方法(機械式)

日本産業規格JISの簡易閲覧から引用

SWS試験には、手動のほかに機械による方法もあります。機械式試験はより正確かつ迅速に結果を得ることができます。

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第2章:地盤の硬さの判定

事前準備と実際の測定

試験を正確に行うために、実験室でさまざまな地質のサンプルを用意し、事前に回転数の基準を作成します。この基準と実際の現場での回転数を比較することで、地盤の硬さを推定します。

使用場面と利点

SWS試験は、木造などの軽い建物や浅い地盤(約10m程度)を調査するのに適しています。この方法は手軽で費用も抑えられるため、特に木造住宅の地盤調査で多用されています。

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第3章 SWS試験結果の解説

参考試験結果イメージ

SWS試験の結果は、上記の様な表で整理されています。普段聞きなれない用語も多い為、以下用語の解説を行います。

項目説明
荷重試験に用いた重量。
半回転数Naロッドを半回転(180°)させた数を、1回と数え、1メートルあたりの値として表示(Nsw)。
貫入深さD調査を行った深さ。
推定土質予測される地盤の性質。
推定柱状図砂質土や粘性土などの予測される地質は、盛土を示す。
換算N値N値は地盤の硬さや柔らかさを定量的に表す数値として広く使用されています。
換算qa(kN/m²)各層の貫入状況(自然沈下や回転数)に基づいて地盤の支持力を計算。
表:SWS試験関連の用語の解説

軟弱地盤は、どこを見ればいいの?

換算N値を見て下さい。SWS試験は、一般的に下記が軟弱地盤の目安と言われております。

土質換算N値
粘性土3以下の場合、軟弱地盤の恐れあり
砂質土5以下の場合、軟弱地盤の恐れあり
軟弱地盤の目安

また、宅地防災マニュアルにより軟弱地盤の目安が定義されています。本解説のSWS試験以外にも標準貫入試験(ボーリング試験)やオランダ式二重管コーン貫入試験など、様々な調査方法もございます。

宅地防災マニュアル_軟弱地盤の判定の目安から引用
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おわりに

SWS試験は、地盤調査において信頼性が高く手軽に実施できる方法です。特に小規模木造建築において、その有用性が広く認識されています。この試験方法を理解することで、安全で安心な建物計画を実現して下さい。

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