
アマゾンジャパンに転職したいんだけど、面接って何聞かれるのかな?

私は、アマゾンジャパンに中途採用で応募したことがあるよ!
採用面接を通して分かった有効な対策方法を紹介しよう!
はじめに

近年、Amazon Japan(アマゾンジャパン)はその圧倒的な事業規模と革新的なカルチャーによって、転職市場でも非常に高い人気を誇る企業のひとつとなっています。特に中途採用においては、独自の選考フローや評価基準を設けており、一般的な企業とは一線を画す厳格さと合理性が求められます。
本記事では、筆者自身の実体験をもとに、アマゾンジャパンの中途採用面接で実際に問われた質問内容や、通過の鍵を握る「Leadership Principles(リーダーシップ・プリンシプル)」、さらに有効な回答方法である「STAR方式」について詳しく解説いたします。
「採用倍率50倍」とも言われるこの難関を突破するためには、表面的な準備では通用しません。Amazonが求める人物像を深く理解し、自身の経験と価値を正確かつ戦略的に伝えるスキルが問われます。本記事が、アマゾンジャパンへの転職を目指す方々にとって、確かな道しるべとなれば幸いです。

第1章 企業のカルチャー理解がものすごく重要!

皆さんは、何かしらの会社の採用面接を受けたことがあると思います。アマゾンジャパンの採用面接は、これとは全く異なる独自の採用方法があります。これは一種のゲーム感覚であり、攻略法が明確にあります。その根幹にあるのが、アマゾンが重要視しているLPという考え方です。
Leadership Principles(リーダーシッププリンシプルズ)とは?

AmazonのLeadership Principles(リーダーシップ・プリンシプル)16個は、社員の意思決定や行動の指針として非常に重要です。すべての評価・採用・昇進において基準となるもので、マネージャー層だけでなく全職種に共通して求められます。
番号 | プリンシプル名 | わかりやすい解説 |
---|---|---|
1 | Customer Obsession(顧客へのこだわり) | すべての判断は「お客様にとって良いかどうか」が基準。 |
2 | Ownership(オーナーシップ) | 自分の仕事だけでなく、会社全体を自分ごとのように考えて動く。 |
3 | Invent and Simplify(発明とシンプル化) | 複雑なものを誰でも使えるように簡単にし、新しいやり方を生み出す。 |
4 | Are Right, A Lot(正しい判断をする) | 多くの場面で正しい判断ができるよう、よく学び、考える。 |
5 | Learn and Be Curious(学び続ける) | 常に知識をアップデートし、新しいことに好奇心を持つ。 |
6 | Hire and Develop the Best(最高の人材を採用・育成する) | 優れた仲間を見つけて育て、チーム全体をレベルアップさせる。 |
7 | Insist on the Highest Standards(高い基準を貫く) | 自分にも周囲にも妥協せず、常に「もっと良くできるか」を考える。 |
8 | Think Big(スケールの大きい発想) | 目の前の仕事にとどまらず、大きな視点で発想・行動する。 |
9 | Bias for Action(すぐ動く) | 完璧を待たず、まずやってみる。スピードを重視する。 |
10 | Frugality(倹約精神) | 限られた資源で最大の成果を出す。お金や時間を無駄にしない。 |
11 | Earn Trust(信頼を築く) | 誠実で正直に、相手の立場を尊重して行動し信頼される人になる。 |
12 | Dive Deep(深く掘り下げる) | 表面ではなく、数字や現場まで掘り下げて本質を見つける。 |
13 | Have Backbone; Disagree and Commit(信念を持ちつつ従う) | 必要なときはしっかり意見するが、決まったら全力で従う。 |
14 | Deliver Results(結果を出す) | 過程ではなく「成果」にこだわる。必ずやりきる。 |
15 | Strive to be Earth’s Best Employer(地球上で最も働きがいのある会社を目指す) | 社員の働きやすさ・安全・幸福を最優先で考える。 |
16 | Success and Scale Bring Broad Responsibility(成功とスケールには責任が伴う) | 社会や環境への影響を意識し、責任ある行動をとる。 |

amazonの面接は、上記16項目を測ることを主目的としています。場当たり的な面接での質問はないので、戦略的に用意することが合格への近道です。
STAR方式でのプレゼンに徹する!


結論から言うと、amazonの面接評価シートはSTAR方式で評価されるよ!だからSTAR方式で話す事が高得点の近道なんだ!具体的なSTAR方式については、下記で解説するよ。

STAR方式は、面接での行動事例の説明に使えるフレームワークで、特にAmazonをはじめとする外資系企業の面接で非常に重視されます。以下の4つの要素から成り立っています。
項目 | 内容 | 質問例や説明のコツ |
---|---|---|
S:Situation(状況) | あなたが直面した具体的な状況や背景を説明します。 | 「いつ、どこで、どんな場面だったか?」 |
T:Task(課題) | その状況下で、あなたに課された役割や目標、課題を示します。 | 「あなたが何を求められていたか?」 |
A:Action(行動) | 課題に対して、自分が具体的にどんな行動を取ったかを話します。 | 「どう考え、どんな工夫をし、何をしたか?」 |
R:Result(結果) | 行動の結果として、どんな成果が出たか・何を学んだかを伝えます。 | 「数字や評価、影響などを交えて説明」 |
STARを使うメリット

- ダラダラ話さず、相手に伝わりやすい
- 自分の成果や貢献度を定量的にアピールできる
- 面接官が評価しやすい(構造化されているため)

STARの中でも特に大事なのは「A(行動)」と「R(結果)」です。
結果には必ず「数値」や「第三者の評価」を入れると効果的です。
1つのエピソードは、3分程度で話せるようにしておこう!
例えば…下記のようにエピソードトークを用意しておきます。

S: 新築の分譲住宅の建築計画が毎回バラバラで、設計工数がかさんでいました。
T: リーダーとして工数を削減し、標準化された図面を作成する必要がありました。
A: 類似プロジェクトからKJ法で要素を抽出し、標準プランを策定しました。
R: 結果、見積図作成期間が5週間→2週間に短縮され、工数を50%削減しました。

STAR方式に加えて、話の冒頭にサマリーを30秒くらいで話せるようにしておくと、完璧です。
第2章 選考の進め方

面接の流れは、応募職種にもよりますが私の応募した求人は、①書類選考②1次面接(応募職種のマネージャー)③最終面接(各面接官と4回実施)のフローでした。
通過率は、脅威の50倍!

人気企業のamazonは、採用倍率も高く難関です。リクルーターとお話をしている限り、③の最終面接まで辿り着けるのが10人に1人が通過。最終面接も5人に1人が通過するくらいその道のりは険しいと聞きました。これはあくまで参考値であり、LPの合致度合いと採用グレードによりその難易度は変わると言われています。
スポンサーリンク面接に使う独自のツール「amazon chime」

Amazon Chime(アマゾン チャイム)は、Amazon Web Services(AWS)が提供するオンライン会議・ビデオ通話ツールです。Amazonの採用面接や会議のツールとして使われています。

ビデオ会議・音声通話・チャット・画面共有などができる、ZoomやGoogle Meetに似たツールです。特にセキュリティが求められる企業向けに最適化されており、Amazonの面接で使われることが多いです。アカウント登録不要で、送られてきたリンクをクリックするだけでも会議に参加できます。
第3章 実際に聞かれた質問集

本章では、面接で問われた質問の例をご紹介します。Amazonの中途採用面接では、実体験に基づいた深掘り質問が多く出されます。その際はSTAR方式(Situation, Task, Action, Result)で答えることが求められます。以下に、実際に出された質問を元にして、解説します。
① 顧客や関係者の”期待を超える成果”を出した経験について

- 予想以上の結果を出したプロジェクトはありますか?
- お客様や社内メンバーに驚かれた成果を出したことは?
この質問の意図:
→ 顧客中心(Customer Obsession)の姿勢があるか、また、自分の役割を超えて価値を出せる人物かを見ています。
② リソース(人・物・金・情報)が不足していた中で業務をやり切った経験

- 期限が迫る中、どうやって判断・行動しましたか?
- お金や人手が足りない中でやりきったプロジェクトは?
この質問の意図:
→ Frugality(倹約精神)やBias for Action(行動重視)があるかを見ています。
③ 今までのやり方を変えて効果を出した経験について

- やり方を見直して成果につなげたことは?
- 新しい方法を導入したことはありますか?
この質問の意図:
→ Invent and Simplify(発明と簡素化)の考え方があるか、変化を恐れず行動できる人材かを確認しています。
④ 自分の責任範囲外で成果を出した経験について

- 担当外の仕事に関わって成果を出したことは?
- 他部署や関係者をサポートして貢献したことは?
この質問の意図:
→ Ownership(当事者意識)を持っているかどうかを見ています。
⑤ 失敗・弱みを乗り越えて成果に繋げた経験について

- 失敗したけれど学びがあって成功に変えた話は?
- 自分の弱みを認識し、それをどう改善したか?
この質問の意図:
→ Learn and Be Curious(学び続ける姿勢)を持っているか、失敗を前向きに捉えられるかを見ています。
⑥ 困難・逆境を乗り越えた経験について

- ストレスがかかる状況で乗り越えた経験は?
- 難題に取り組んで成果を出したプロジェクトは?
この質問の意図:
→ Resilience(粘り強さ)やDeliver Results(結果への責任感)を評価しています。
⑦ 意見が対立する相手と協力した経験について

- 反対意見の人を説得して協力関係を築いた経験は?
- 上司や部下と意見が対立した際、どう対応しましたか?
この質問の意図:
→ Have Backbone; Disagree and Commit(反対しても決まったら従う)やEarn Trust(信頼構築)を見ています。
⑧ KPIを使って業務を改善した経験について

- どんな指標を使って業務を改善しましたか?
- データを掘り下げて成果につなげた経験は?
この質問の意図:
→ Dive Deep(深く掘り下げる)やDeliver Results(結果を出す)を評価しています。
第4章 転職で利用したおすすめのサイト

私が実際に利用したおすすめの転職サイトを下記にてご紹介致します。転職を少しでも考えている方は、ぜひ参考にしてください。
おわりに

アマゾンジャパンの中途採用面接は、一見すると難解でハードルが高いように思えるかもしれません。しかし、その選考プロセスの本質は極めて明確であり、求める資質や価値観も論理的に構成されています。Leadership Principlesという一貫した評価基準に基づき、応募者一人ひとりの思考力・行動力・結果への責任感が問われる仕組みです。だからこそ、表面的なテクニックに頼るのではなく、自身の経験を正確に整理し、STAR方式を活用して伝える準備こそが合格への最短ルートとなります。本記事を通じて、アマゾンジャパンというグローバル企業への挑戦がより現実的で戦略的なものとなり、読者の皆様の転職活動が実り多きものとなることを心より願っております。
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