【捨てコン(すてこん)】ってなに?レベリング?実はとても重要な基礎工事の工程!

建築知識
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設計者A
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すてこん?ってなんだ。。。

一級建築士:SUPERRE
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「捨てコンクリート」の略称だね!解説しよう!

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はじめに

一級建築士のSUPERREです。建築の基礎工事において「捨てコンクリート」は欠かせない工程の一つです。本記事では、捨てコンクリートの役割と重要性について詳しく解説します。初心者でも理解しやすいように、用語やプロセスを丁寧に説明し、要点を表にまとめて紹介します。

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第1章:捨てコンクリートとは?

定義と概要

捨てコンクリートは、基礎コンクリート工事の準備として、割栗石の上に30〜50mm程度の厚さで打設するコンクリートのことです。これにより、基礎工事が円滑に進行できる環境が整えられます。捨てコンクリートの主要な成分は通常のコンクリートと同じですが、場合によっては水分を少なくして使用されることもあります。

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第2章:捨てコンクリートの役割

捨てコンクリートは基礎工事において、重要な役割を果たします
具体的には、下記のような役割があります。

  • 人工的な水平面の形成
    デコボコした地面に対して、平らな作業面を作り出すことができます。基礎工事の効率が大幅に向上します。
  • 正確な墨出しのサポート
    →墨出しを行う際に、基礎の位置を正確に描くことができます。
  • かぶり厚さの確保
    →鉄筋とコンクリートの間の適切な距離を保つためのスペーサー設置を容易にします
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第3章:捨てコンクリートの打設工程

捨てコンクリートの打設は、以下のような手順で行われます。

手順1 下準備

土地の中で建物を建てる位置を縄で目印し、土を掘り返す「根切り作業」を行います。その後、砕石を敷き、地面を固めます。

手順2 捨てコンクリートの打設

生コンクリートを運び入れ、必要な場所に流し込み、水平に整えます。

手順3 養生

コンクリートが変形しないように養生し、1〜3日間乾燥させます。

手順4 防湿シートの敷設

必要に応じて、防湿シートを敷き、湿気やシロアリの被害を防ぎます。養生期間中に人が踏まないように注意し、建物の耐久性を高めます。

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第4章:捨てコンクリートの使用条件と留意点

捨てコンクリートを使用しない場合

捨てコンクリートは必ずしも全ての建築現場で使用されるわけではありません。
下記の場合、省略されることもあります。しかし、土地の状態や建築物の仕様によっては、使用が推奨される場合があります。

地面が平らである場合
他の方法で墨出しができる場合

捨てコンクリートの強度と耐久性

捨てコンクリートは、強度が低くても問題ありません主に作業の基盤として機能するため、鉄筋コンクリートほどの強度は求められません。捨てコンクリートの強度は18kN/mm²以上で十分とされ、鉄筋コンクリートの半分程度の強度で構いません。

各種コンクリートの強度比較

コンクリートの種類必要強度 (kN/mm²)
捨てコンクリート18以上
鉄筋コンクリート24以上
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第5章:捨てコンクリートの意義と実際

「捨て」の意味

捨てコンクリートの「捨て」とは、主となるコンクリートの土台として「犠牲になる」という意味合いです。これにより、主要な基礎工事がスムーズに進行するための下地を提供します。

鉄筋コンクリートとの違い

捨てコンクリートと鉄筋コンクリートの違いは、鉄筋の有無にあります。捨てコンクリートには通常、鉄筋が含まれず、無筋コンクリートとも呼ばれます。そのため、ひび割れやすくなりますが、工事には問題ありません。一方、鉄筋コンクリートは建物の強度を高めるために鉄筋が組み込まれています。

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おわりに

捨てコンクリートは、基礎工事において重要な役割を担っており、その使用は工事の効率化と正確性を大きく向上させます。本記事を通じて、捨てコンクリートの重要性とその具体的な役割について理解していただけたでしょうか。建設に関する知識をつけて、建物の品質を向上に繋げて頂けると幸いです。

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