【建築の納まり】木造外壁/スケッチカラー図解!初心者向け

設計の納まり
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見習い男の子
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木造の外壁の納まりを勉強させてください!

魔法使いパー
魔法使いパー

一番身近な木造の外壁ね!

頭で想像しながら手を動かしてみて!

はじめに

木造の外壁の仕上げには、乾式仕上げと湿式仕上げという大きな分類がありますが、その中でも様々な種類が存在します。しかし、どの施工方法を選んでも特に注意すべきは壁内結露の対策です。

壁の気密性を向上させることは重要ですが、壁内に湿気が完全に侵入するのを防ぐのは困難です。そこで、外壁通気と組み合わせて対策を考え、既に侵入した湿気を効率よく排出できるようにする必要があります。

以下は、木造外壁の一般的な納まりとポイント解説を記載しております。ぜひ参考にして下さい。

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外壁納まり

窯業系サイディング

横張りの場合(基礎との取合い)
POINT

室内側は、防湿シートを入れることで壁の中に湿気を取り込まないように留意する。

水切り(赤色)の立ち上がりは、基礎パッキンから80mmとする。透湿防水シートと重ね、防水テープでしっかりと止める。

水切りの外壁からの出寸法は、10mm程度確保する。

・壁内の通気確保の為、サイディングと水切りの間は、15mm程度空ける

縦胴縁により壁内の通気を確保する。

縦張りの場合(基礎との取合い)
POINT

縦張りの場合、横胴縁が壁内通気を阻害する恐れがある。縦胴縁を併用することや胴縁の欠き込みを考慮すること。

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水切りレスの場合
POINT

サイディングの下端は、基礎上面から20mm程度伸ばすことを推奨する。

役物を使わない場合(Lアングル1箇所使用)
役物を使わない場合(Lアングル2箇所使用)
POINT

・コーナー部の縦胴縁にLアングルを揉み、サイディング間をバックアップ材+シールする。

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ガルバリウム鋼板

基礎との取合い
POINT

小波は軽量で耐久性が高いが、断熱性の低さが欠点となる。

役物を使わない場合
POINT

小波同士の重ね合わせ幅は、2つ以上を確保すること。

・コーナーの役物が不要になる反面、割り付けが必須となる。

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湿式系の場合

基礎との取合い(モルタル吹付)
POINT

Lアングル(青色)を取り付けることで、小口付近からの割れを防止する効果がある。

構造用合板レスの場合
POINT

構造用合板が無い分、構造ブレースなどが必要になる。木摺は材料費を抑えられるが、施工手間が割高となる。

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金属系と湿式系の取合い

ガルバリウム鋼板とモルタル吹付の場合(水切有)
POINT

小波は、特有の形状により横胴縁でも壁内の通気が確保可能。水切りと横胴縁の隙間を20mm程度確保すること。

ガルバリウム鋼板とモルタル吹付の場合(水切無)
POINT

小波を湿式系仕上げの下まで約20mm程度張り下げることで雨仕舞を考慮する。

モルタル吹付とガルバリウム鋼板の場合
POINT

・湿式系仕上げの下端に水切りを入れることで、割れ防止に貢献できる。雨仕舞いを考慮し、25mm程度水切りで小波の上端を覆う。

水切りは、60mm程度立ち上げること。

異種仕上げ同士の場合、壁内の通気ルート確保として60mm程度横胴縁の上端を確保する。

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木質系の場合

POINT

木板張りには縦張と横張があるが、t12mm or t15mmを選ぶと汎用寸法に収まることが多い為、心掛けると良い。

木質系と湿式系の取合い

POINT

木板腐食を避けるため、水切りと木板を最低10mmは離すこと。

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防火構造にする場合

POINT

木造建築物の外壁を防火構造(耐火時間30分以上)にするには、使用する材料の種類とその厚さの組み合わせが重要です。以下に代表的な例を示します。

屋外側の外装材には、認定番号のあるサイディング以外であれば、次のいずれかが一般的に用いられます:

  1. ラスモルタル20mm以上
  2. ガルバリウム鋼板 + 石膏ボード12mm以上

次に、屋内側では、以下のいずれかの組み合わせを使用します:

  1. 石膏ボード9.5mm以上
  2. グラスウールまたはロックウール充填75mm以上 + 合板、構造用パネル、パーティクルボード、または木材のいずれか4mm以上

これらの組み合わせを適用することで、防火構造が実現できます。

さらに納まりを学びたい方!

納まりってどうもとっつきにくいですよね。上記で解説したようなカラーで国土交通省の標準収まり集を図解しています。気に入った方は、ぜひ購入してみて下さい。

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おわりに

木造建築の外壁仕上げは、結露対策だけでなく防火性能や構造的な安定性にも関わる重要な要素です。適切な材料の選択と施工方法により、長期にわたって美観と機能を保つ外壁を実現することができます。この記事で紹介した対策やポイントを参考に、安全で快適な住環境を築く一助としていただければ幸いです。

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