ブロック塀って街中でたくさんあるけど、
ブロックの種類ってどれくらいあるんだろう。
ブロック塀は昔から人気なんだ!
ブロックにもたくさんの種類があるから解説をしよう!
はじめに
一級建築士のSUPERREです。本記事は、コンクリートブロックの種別について解説を行います。
実はコンクリートブロックには、様々な種類があり、シーンに合わせた仕様を使う必要があります。一度街を歩けば必ず目にするブロック塀の知識をつけて、設計者のレベルを上げましょう。
ブロックの正式名称は?
建物や塀や門の柱に使われているコンクリートブロックは、「建築用コンクリートブロック」と呼ばれています。これは、日本産業規格(JIS)にて認定される建築資材に使われるコンクリートブロックを指します。
JISとは?
JIS(Japanese Industrial Standards)は、日本産業規格の略称です。
日本の産業界で使用される標準化規格体系です。これは、製品、プロセス、システム、サービスなどのさまざまな分野において、品質、安全性、効率性、互換性などの要件を定義し、統一するために使用されます。JISは、製造業、建築業、情報技術、電子機器、自動車産業など、さまざまな分野で広く活用されています。
建築用コンクリートブロックは3種類に分類可能!
①CB(コンクリートブロック) or 空洞ブロック
「空洞ブロック」とは、内部に空間を備えたコンクリートブロックの型式を指します。
一般的に、建築分野ではこれを「空洞ブロック」と称しています。外観は通常、加工されずに灰色を保っており、その主な使用途中は建築物の構築、外構工事における塀やガーデニングの台、物置の基礎など多岐にわたります。この種のコンクリートブロックは、俗に「CB(コンクリートブロック)」とも呼ばれています。
②CP(コンクリートプレイシング) or 型枠ブロック
「型枠ブロック」は、通常の空洞ブロックよりも空洞部分が広く、縦横に連結された穴が特徴的なコンクリートブロックです。外観は空洞ブロックに似ていますが、穴の大きさが型枠状ブロックのほうが大きいのが特徴です。主に基礎、控え壁、および塀の建設に利用されます。この種のコンクリートブロックは、俗に「CP(Concrete Placing)」とも呼ばれ、その名前はコンクリートを打設するための型枠を指す言葉に由来しています。
③化粧ブロック
「化粧ブロック」は、デザイン性に優れたコンクリートブロックで、その外観は表面に凹凸やリブデザイン、そして着色が施されています。
スポンサーリンク強度別ブロックの種類について
建築用コンクリートブロックを圧縮強度別に分類すると、A・B・C・Dの4種類があります。
ざっくりと説明すると、Dが一番強度が強く・重量が重いです。反対にAが一番強度が低く・軽量です。
圧縮強度:D>C>B>A
製品重量:D>C>B>A
想定使用:D(構造利用)C(外構使用)B(屋内使用)A(園芸利用)
詳細な仕様については、下記の通りです。
あなたのブロック塀は大丈夫?
街中でよく見かけるブロック塀も、現状の基準に反する既存不適格のケースが散見されます。
下記資料は、国土交通省が作成するブロック塀の点検ポイントになります。1つでも該当する場合は、専門家に相談をしましょう。
設計をする際の注意点は、別記事にて詳細に解説をします。
スポンサーリンクおわりに
建築用コンクリートブロックには、様々な種類があり、それぞれ異なる用途に適しています。
空洞ブロック、型枠ブロック、化粧ブロックなど、それぞれが特有の特性を持ち、建設プロジェクトにおいて異なる役割を果たします。また、圧縮強度による分類や、既存のブロック塀の点検ポイントについても検討すべき重要な要素です。
コンクリートブロックを使用する際には、適切な種類を選択し、安全かつ効果的な建設プロセスを確保するために、これらの情報を参考にしてください。
ブロック塀近くの納まりについて
ブロック塀の足元を見ると縁石や側溝があるはずです。周辺の外構設計知識も含めて、学びましょう。