
温泉ソムリエって何に役に立つの?

受験して分かったことや向いている人、温泉分析表の読み方を簡単に解説するね!
はじめに

先日、温泉ソムリエの資格を取得しました。私はリゾート開発・宿泊施設開発の仕事に携わっており、業務上「温泉」を扱う機会が多くあります。その中で、
- 温泉分析表の読み方
- 泉質の違い
を、感覚ではなく根拠をもって理解したいと考え、資格取得を決めました。
本記事では、温泉ソムリエに興味のある方向けに、下記についてわかりやすく解説します。
- 温泉ソムリエとはどんな資格か
- 取得方法の種類と費用感
- 難易度や向き・不向き
- 実際に取得してみた体験談
- 温泉分析表の基本的な見方

第1章 温泉ソムリエとは?どんな資格?

温泉ソムリエは、温泉ソムリエ協会が認定する民間資格です。国家資格ではありませんが、温泉に関する基礎知識を体系的に学べる点が特徴です。主な学習内容は以下の通りです。
- 温泉の定義と法律上の位置づけ
- 泉質の分類と特徴
- 温泉分析表の読み方
- 正しい入浴法やマナー
専門職向けというより、「温泉を正しく楽しむための教養資格」という立ち位置に近い印象です。
実際に取得してみて、特に向いていると感じたのは以下のような方です。
- 温泉旅行が好きな人
- 温泉を「なんとなく」から一段深く楽しみたい人
- 宿泊・観光・リゾート関連の仕事をしている人
- 教養として資格を取りたい人
とくに、温泉を扱う実務がある人にとっては知識整理に最適な資格です。
スポンサーリンク第2章 温泉ソムリエの取得方法と難易度【比較表あり】

温泉ソムリエの資格は、主に3つの方法で取得できます。それぞれの費用感・特徴を整理すると、以下の通りです。
取得方法の比較表
| 取得方法 | 費用目安(税込) | 所要時間 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| ① 会場型 認定セミナー | 26,400円など | 半日(3〜4時間) | 講師から直接学べる/臨場感がある | 会場までの移動が必要/日程が限定される |
| ② 認定企業研修 | 20,000〜30,000円前後 | 数時間 | 仲間と受講できる/企業研修向き | 個人では申し込みづらい |
| ③ オンライン認定講座 | 28,600円 | 約3時間 | 自宅で完結/好きな時間に受講可能 | 対面の臨場感は少なめ |
難易度はかなり低め
温泉ソムリエは、講座を受講すること自体が取得条件となっており、難関試験や選抜試験はありません。
確認テストはありますが、選択式であり、合格するまで何度でも受験可能という仕組みのため、落とすための試験ではなく、理解度チェックという位置づけです。
スポンサーリンク第3章【体験記】③ オンライン認定講座で取得してみた感想

私は、③ 温泉ソムリエ認定講座(通信/オンライン)で資格を取得しました。最近ではオンライン受講が可能になっており、自宅にいながら完結できる点が非常に魅力的でした。
講義内容とボリューム感

オンライン講義動画は合計で約3時間10分。内容は以下の構成になっています。
- 第1章:温泉ソムリエ
- 第2章:温泉分析表
- 第3章:美人の湯
- 第4章:温泉の選び方
- 第5章:泉質名のつき方 ルール
- 第6章:単純温泉ほか
- 合格テスト(何回でも受講可)
温泉の基礎 → 分析表 → 泉質 → 実践的な入浴方法という流れで、初学者でも理解しやすい構成でした。
実際に受けてみた率直な感想
正直な感想としては、

思った以上に簡単。でも、知識はちゃんと身につく!
何よりテキストは、より温泉のことを理解できる良質な教材になっています!
という印象です。受講後の確認テストも落ち着いて動画内容を振り返れば問題なく合格できます。
- すべて在宅で完結
- 半日もかからない
- 忙しい社会人でも対応可能
という点で、かなり取りやすい資格だと感じました。
スポンサーリンク第4章 温泉分析表の読み方|最低限ここを押さえればOK

温泉ソムリエ講座の中でも、特に実用的だったのが温泉分析表の読み方です。初心者の方が、分析表を見る際は、まず以下の1点を押さえましょう。
重要「泉質別適応症」

結論としては、「泉質別適応症」が重要なのでまずはここを確認しましょう。温泉分析表には、浴用の適応症という大項目があり、そこには「一般適応症」と「泉質別適応症」が記載されています。
- 一般適応症=療養泉に共通して表示されるもの
- 泉質別適応症=特有の成分に基づいて追加されるもの

つまり対象の温泉の効能がより深く分かるのが、泉質別適応症ってことだね!
| 項目 | 一般適応症 | 泉質別適応症 |
|---|---|---|
| 対象 | ほとんどの療養泉に共通 | 特定の泉質のみ |
| 内容の特徴 | 入浴による基本的な作用 | 泉質ごとの特徴的な作用 |
| 記載の傾向 | ほぼ同じ内容が並ぶ | 泉質によって内容が変わる |
| 一言で表すと・・・ | 全てに共通する効果 | 特有の効果 |
もう一歩踏み込む場合は、ここを理解しよう!
①泉質には種類がある!
| 泉質 | 特徴 | 代表的な温泉 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 単純温泉 | 刺激が少なく優しい | 下呂温泉、由布院温泉 | 泉温が25℃以上で、無色透明・匂いが無く、一般的に入りやすい泉質。単純温泉のなかでも、pHが8.5以上をアルカリ性単純温泉といい、美肌の湯とも呼ばれている。 |
| 塩化物泉 | 「温まりの湯」 | 有馬温泉、登別温泉 | 炭酸ガスが溶け込んでいる温泉で、比較的に温度は低め。血行を促進するため、「高血圧の湯」や「心臓の湯」と呼ばれる。 |
| 炭酸水素塩泉 | 「美肌の湯」 | 乳頭温泉、白浜温泉 | 「美人の湯」とも呼ばれ、ツルツルの感触で肌をなめらかにするので女性に人気!飲用は糖尿病や肝臓病にも効果があるとされるが、飲みすぎには注意しよう! |
| 硫酸塩泉 | 傷の治癒に良い | 四万温泉、蔵王温泉 | 塩分が多いので、舐めるとしょっぱいと感じる。「熱の湯」とも呼ばれ、保温効果が高く、湯冷めしにくいのが特徴。 |
| 二酸化炭素泉 | 血行促進効果 | 十津川温泉 | 日本では数少ない温泉。無色透明なので単純温泉に似ているが、味は苦い。芒硝泉、石膏泉、正苦味泉に分かれる。 |
| 含鉄泉 | 鉄分を含み赤褐色の湯 | 鉄輪温泉 | 赤茶色が特徴の温泉。源泉は無色透明だが、空気に触れ酸化することによって、色が変化する。飲泉後にお茶やコーヒーを飲むと、タンニンと鉄が結びついて口の中や歯が黒くなってしまうこともあるらしいので注意を。 |
| 酸性泉 | 殺菌効果が高い | 草津温泉 | 別名「直しの湯」「仕上げの湯」。強い殺菌効果があると言われ、入浴すると多少肌がしみるような感じがあるかもしれない。キツイと感じる方は入浴後は真水で温泉を洗い流すことがオススメ。 |
| 含よう素泉 | 体質改善の湯 | 白子温泉 | ヨウ素は傷薬、うがい薬に入っている成分。強い酸化力で殺菌効果を発揮する。全身の代謝を促進させ、コレステロールを低下させるため、含よう素泉は「体質改善の湯」と呼ばれる。 |
| 硫黄泉 | 特有の匂いと美肌効果 | 別府温泉、万座温泉 | 保温効果を発揮する温泉。肌にやさしい上に美肌効果もあるので、「美人の湯」と言われる温泉が多いが、金属をつけると腐食し黒くなるので、アクセサリーなどは要注意。 |
| 放射能泉 | 万病に効くとされる | 三朝温泉 | 微量のラドンやトロンなどを含む物質。ヨーロッパ諸国では殆ど見られない泉質で、火山ガスが地下水に加わり酸性泉になるので、日本や環太平洋のエリアに多い。 |
②浸透圧ってなに?
| 呼称 | 溶存物質総量 | 特徴 |
|---|---|---|
| 低張性 | 8g/kg未満 | 薄くてやさしい。肌に水分が浸透しやすい。高張性泉は成分が濃く、成分が身体に浸透しやすい温泉で酸性泉・硫黄泉などが当たる。湯あたりが起きやすい。 |
| 等張性 | 8g/kg以上10g/kg未満 | 中間 |
| 高張性 | 10g/kg以上 | 濃く刺激が強く、肌に成分が浸透しやすい。低張性泉は成分が薄い単純温泉・放射能泉などに多く、水分が浸透しやすいので、肌がふやけやすい。 |
③PH(水素イオン濃度)で性質を読み取ろう!
| 呼称 | pH |
|---|---|
| 酸 性 | 3未満 |
| 弱酸性 | 3以上~6未満 |
| 中 性 | 6以上~7.5未満 |
| 弱アルカリ性 | 7.5以上~8.5未満 |
| アルカリ性 | 8.5以上 |
④泉温(源泉温度)により呼び名が変わる!
| 呼称 | 泉温(源泉温度) |
|---|---|
| 冷鉱泉 | 25℃未満 |
| 低温泉 | 25℃以上34℃未満 |
| 温泉 | 35℃以上42未満 |
| 高温泉 | 42℃以上 |
⑤湧出量はどう見ればいいの?
1分間あたりに温泉が湧き出すリットルを「湧出量」という。目安として毎分20リットル以上の湧出量があれば、鮮度の良い温泉になります。
⑥源泉に対する行為の代償
| 行為 | 代償 |
|---|---|
| 加水 | 温泉が薄まります。 |
| 加温 | ガス性の成分は失われます。 |
| 循環 | ガス性の成分が失われるとともに、酸化が進みます。 |
| 消毒 | 酸化が進むとともに、消毒剤の独特の臭いがします。 |
おわりに

温泉ソムリエは、低コスト・短時間・難易度低めで取得できる、非常にハードルの低い資格です。一方で、温泉分析表を読めるようになる・泉質を理解したうえで温泉を選べるという点で、温泉の楽しみ方は確実に変わります。
温泉が好きな方、少しでも興味がある方は、教養の一つとして検討してみる価値は十分ある資格だと思います。
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