
見習い女の子
「空間の境界」に関わる英語の言い回しや表現方法について教えて下さい!

建築戦士スー
建築の英語表現は独特で難しいよね!
『現場でよく使うフレーズ』をわかりやすく解説しよう!
はじめに

建築空間の魅力のひとつに「曖昧さ」があります。完全に区切らず、緩やかに仕切ることで、柔らかい一体感や奥行きを感じさせることができます。しかし、この“曖昧さ”を英語で説明するのは意外と難しいものです。国際的なプロジェクトでは、空間の特徴を明確かつニュアンス豊かに伝える力が必要になります。
本記事では、建築における曖昧な空間表現をテーマに、実務で使えるフレーズと例文をご紹介します。

第1章 曖昧な仕切りで生まれる空間表現

空間を完全に隔てるのではなく、曖昧な仕切りを使うことで広がりや柔らかい境界を演出できます。設計の意図を伝える際には、仕切りの効果を英語で表現できることが重要です。
基本表現
- ambiguous partition:曖昧な仕切り
- sense of being one space:空間の一体感
- clarify:明確にする
例文
- The entrance hall uses an ambiguous partition to create a gentle transition.
玄関ホールは曖昧な仕切りを用いて緩やかなつながりを生み出しています。 - A low wall clarifies the lounge area while keeping a sense of being one space.
低い壁がラウンジの領域を明確にしつつ、空間の一体感を保っています。 - Wooden slats provide an ambiguous partition that enhances openness.
木製ルーバーが曖昧な仕切りとなり、開放感を高めています。
第2章 光と素材で生まれる曖昧な境界

壁や仕切りだけでなく、照明や素材によって空間の境界を柔らかく表現することができます。英語では「光で明確化する」や「曖昧な印象を与える」といった言い回しがよく使われます。
基本表現
- lights in a recess on the ceiling:天井の折り上げ照明
- clarify by light:光で明確にする
- give a warm feeling:温かみを与える
例文
- The ceiling recess lights clarify the boundary between the dining and kitchen areas.
天井の折り上げ照明がダイニングとキッチンの境界を明確にしています。 - The entrance corridor with indirect lighting gives a warm feeling to visitors.
間接照明を取り入れた玄関廊下は訪問者に温かさを与えます。 - Soft ceiling lights clarify circulation without solid partitions.
柔らかな天井照明が実体的な仕切りを用いずに動線を明確にします。
第3章 浮遊感や強調で際立つデザイン

要素を「浮かせる」「強調する」ことで、曖昧ながらも印象的な空間表現が生まれます。建築英語では stand out や lift from といった表現が頻出します。
基本表現
- stand out:目立つ
- emphasize:強調する
- lift from ○○:○○から浮かせる
例文
- The display shelves stand out due to their colored back panels.
ディスプレイ棚はカラーパネルの背景によって際立っています。 - The reception counter is lifted from the floor, giving a floating impression.
受付カウンターは床から浮かせて設置され、浮遊感を与えています。 - The artwork is emphasized by spotlights that highlight its texture.
アート作品は質感を際立たせるスポットライトで強調されています。
おわりに

建築における「曖昧な空間表現」は、日本建築の特徴ともいえる柔らかさや奥行きを伝えるために欠かせません。そしてそれを英語で表現できることは、国際的な設計協議やプレゼンテーションにおいて大きな武器となります。今回ご紹介したフレーズを使いこなすことで、空間の魅力をより豊かに伝えられるでしょう。
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