
建築計画の「複合商業施設」に関わる英語の言い回しや表現方法について教えて下さい!

建築の英語表現は独特で難しいよね!
『現場でよく使うフレーズ』をわかりやすく解説しよう!
はじめに

建築設計の分野で商業施設を説明する場面は多々あります。特に複合商業施設は、単なる店舗の集合ではなく、飲食・娯楽・文化的機能などが一体的に組み合わされた空間です。そのため、建物の規模や特徴を伝えるだけでなく、機能の配置関係や利用者の導線を的確に説明する力が必要となります。
本記事では、複合商業施設における設計やプレゼンテーションの現場ですぐに使える英語表現を整理し、例文とともに解説します。

第1章 複合商業施設の特徴を説明する

大規模な商業施設を英語で紹介する際には、単純に「ショッピングモール」と表現するのでは不十分です。飲食、物販、文化施設が複合的に組み合わされていることを示す必要があります。さらに、エントランスや受付など、来訪者が最初に接するエリアをどう表現するかも重要です。
基本表現
- complex type:複合型
- reception area:受付・エントランス空間
- serve as ○○:○○として機能する
例文
- The building is a commercial complex type that combines retail, dining, and cultural functions.
この建物は小売、飲食、文化施設を組み合わせた複合型商業施設です。 - The reception area serves as both an information point and a waiting space for visitors.
受付エリアは案内所としてだけでなく、来訪者の待機スペースとしても機能しています。 - This complex type of shopping mall serves as a hub for both consumption and entertainment.
この複合型ショッピングモールは、消費と娯楽の拠点としての役割を果たしています。
第2章 配置関係を伝える便利な表現

複合商業施設の説明では、「どこに何のお店があるのか」を正確に示すことが欠かせません。たとえば、受付の横にあるカフェや、上層階に配置されたホールなど、具体的な位置関係を明確に説明できると相手の理解度が一気に高まります。建物の設計意図を説明する際にも、位置関係を表す表現は非常に有用です。
基本表現
- beside ○○:○○のそばに
- be designed to go at ○○:○○に配置されるよう計画された
- occupy the top floors:最上階を占有する
例文
- A café is located beside the reception so that both guests and outside visitors can easily use it.
受付のそばにカフェが設けられており、宿泊客だけでなく外部利用者も利用できます。 - The music auditorium is designed to go at the upper part of the building.
音楽ホールは建物の上部に配置されるように計画されています。 - The gallery occupies the top floors to emphasize its cultural role within the complex.
ギャラリーは複合施設の最上階を占有し、文化的役割を強調しています。
第3章 商業施設ならではの文化的背景

商業施設は単なる消費の場にとどまらず、地域の文化や社会的な役割を担うことがあります。日本では、百貨店の最上階に美術館が設けられた歴史があり、買い物と文化体験が結びついていました。
基本表現
- used to ○○:かつては○○していた
- be suitable for ○○:○○にふさわしい
- where potential customers pass by:潜在顧客が通る場所
例文
- In Japan, art galleries used to be placed on the top floors of department stores.
日本では、美術館はかつてデパートの最上階に設置されていました。 - A theater complex is suitable for a station front where potential customers pass by daily.
映画館併設型の施設は、潜在顧客が日常的に通る駅前に適しています。 - Food courts are suitable for locations where potential customers pass by frequently.
フードコートは潜在的な顧客が頻繁に通る場所にふさわしいです。
第4章 利用者目線で伝える表現

商業施設の魅力は、立派な外観や大規模さだけでなく、利用者がどれだけ快適に使えるかにあります。英語で説明する際には、来訪者がどのように施設を利用できるのかをイメージできる表現が役立ちます。特に、アクセスのしやすさや、複数の役割を持つスペースをどう表すかは、プレゼンテーションで差を生むポイントです。
基本表現
- allowing easy access:気軽に立ち寄れるように
- provide space for ○○:○○のための空間を提供する
- serve as ○○:○○として機能する
例文
- The food court on the ground floor allows easy access for customers during shopping.
地上階のフードコートは、買い物中のお客様が気軽に利用できます。 - The lobby provides space for both casual meetings and short breaks.
ロビーは、簡単な打ち合わせや休憩のための空間を提供しています。 - The multipurpose hall serves as a venue for cultural events and community gatherings.
多目的ホールは、文化イベントや地域集会の会場として機能しています。
おわりに

複合商業施設を説明する際には、機能の種類・配置関係・文化的な背景・利用者目線の4つを押さえることが重要です。単に「ある」ことを伝えるだけでなく、「なぜその位置にあるのか」「どのように利用されるのか」までを含めて説明できると、相手の理解は深まります。
建築のプレゼンテーションや国際的なプロジェクトで、ぜひ今回の表現を実際に活用してみてください。