
「寒冷地や積雪が多い地域での監理上の建具工事の留意点」について教えて下さい!

地域毎の特性を把握して計画に落とし込むことが重要だよね!
『寒冷地での建具工事の留意事項について』を解説しよう!
はじめに

建具工事では、外気温や湿度の影響による凍害や結露、開閉障害などが発生しやすく、特に冬季は施工管理が重要です。
本記事では、寒冷地における建具設置時のモルタル処理や断熱施工に関する注意点を整理します。

第1章 詰めモルタルの施工上の注意点

コンクリート外壁に建具を設置する際、モルタルの凍結防止と防水性の確保が求められます。
- 建具枠の周囲には防水剤入りモルタルを充填し、雨水や融雪水の侵入を防ぐ。
- 硬化中に凍結しないよう養生を行う。(気温が低い場合は加温・保温を実施)
これにより、モルタルの密着性を高め、凍害によるひび割れや剥離を防止します。
スポンサーリンク第2章 結露への対応

冬季は室内外の温度差が大きく、建具周辺で結露が発生しやすくなります。特に断熱層の欠損部は結露の起点となるため、次の点を徹底します。
- 断熱材欠損部は、現場発泡ウレタンで十分に補修する。
これにより、断熱の連続性を確保し、内部結露や腐食の発生を防ぎます。
スポンサーリンク第3章 低温環境下での建具設置の注意点

低温時の施工では、建具の熱膨張や収縮を考慮した調整が必要です。以下の点を意識して施工を行います。
- 外壁の断熱層とサッシの断熱層が連続するように施工する。
- 冬季に設置する建具は、夏季の熱膨張を見込んで調整する。
これにより、開閉障害の発生を防ぎ、建具の機能を長期にわたって維持できます。
スポンサーリンクおわりに

建具工事では、モルタルの凍結防止・断熱欠損の補修・温度差への対応といった季節性リスクへの配慮が重要です。冬季施工でも品質を確保するために、防水・断熱・調整の3点を丁寧に行うことが信頼性ある仕上がりにつながります。
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積雪時の設計で参考になる書籍としては、下記を推奨します。非常に細部までまとめられていますので、寒冷地での計画に関わる人の必携本です。

