【特記仕様書 解説】鉄筋工事_標準仕様書全文を網羅!現場建築士が伝える絶対に把握しておきたい6節!

建築知識
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一級建築士:SUPERRE
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「特記仕様書」の把握は、設計図書作成の上で重要です

本章では、「鉄筋工事」について、詳細に解説を行います!

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  1. はじめに
  2. 第1章 設計図書って何?
  3. 第2章 特記仕様書と標準仕様書の見方について
  4. 第3章 ”鉄筋工事”ってどこのこと?
  5. 第4章 逆引き解説 特記仕様書項目を標準仕様書から抜粋してみた!
      1. 1 鉄筋の種別
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
      2. 2 鉄筋の継手及び定着
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
      3. 3 鉄筋の最少かぶり厚さ
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
      4. 4 帯筋
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
      5. 5 最上階柱頭補強
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
      6. 6 壁開口部の補強
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
      7. 7 梁貫通孔の補強形式
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
      8. 8 圧接完了後の抜取試験
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
      9. 9 機械式継手
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
      10. 10 溶接継手
          1. 特記仕様書(新潟県版)
          2. 標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
  6. 第5章 標準仕様書を項目毎にまとめました
          1. 5.1.1 一般事項
          2. 5.1.2 基本要求品質
          3. 5.1.3 配筋検査
          4. 5.2.1 鉄筋
          5. 5.2.2 溶接金網
          6. 5.2.3 材料試験
          7. 5.3.1 加工及び組立一般
          8. 5.3.2 加工
          9. 5.3.3 組立
          10. 5.3.4 継手及び定着
          11. 5.3.5 鉄筋のかぶり厚さ及び間隔
          12. 5.3.6 鉄筋の保護
          13. 5.3.7 各部配筋
          14. 5.4.1 一般事項
          15. 5.4.2 ガス圧接作業を行う技能資格者
          16. 5.4.3 圧接部の試験を行う技能資格者
          17. 5.4.4 圧接部の品質
          18. 5.4.5 圧接一般
          19. 5.4.6 鉄筋の加工
          20. 5.4.7 鉄筋の圧接前の端面
          21. 5.4.8 天候等による措置
          22. 5.4.9 圧接作業
          23. 5.4.10 圧接完了後の圧接部の試験
          24. 5.4.11 不合格となった圧接部への措置
          25. 5.5.1 一般事項
          26. 5.5.2 機械式継手の作業を行う技能資格者
          27. 5.5.3 工法
          28. 5.5.4 継手部の試験を行う技能資格者
          29. 5.5.5 施工完了後の継手部の試験
          30. 5.6.1 一般事項
          31. 5.6.2 溶接継手の作業を行う技能資格者
          32. 5.6.3 工法
          33. 5.6.4 溶接部の試験を行う技能資格者
          34. 5.6.5 施工完了後の溶接部の試験
  7. 第6章 特記仕様書のテンプレートについて
    1. 自治体発行の特記仕様書
  8. おわりに
    1. AIを使える設計者になろう!!
    2. 関連

はじめに

建築工事において、施工の基準や指針となる設計図書は、極めて重要な役割を果たします。その中でも「特記仕様書」は、特に理解を深める必要がございます。
特記仕様書を理解する為には、公共建築工事標準仕様書(以下、標準仕様書)を読み込む必要がありますが、建築工事だけでも300ページを超えるので心理的にハードルがあるのは事実です。

本記事では、「特記仕様書テンプレート(新潟県)」と「公共建築工事標準仕様書」を抜粋し、「鉄筋工事」について解説をしていきます。

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第1章 設計図書って何?

設計図書は、5つの書類を指します。今回説明をする、特記仕様書と標準仕様書以外にも3つあります。全般的な設計図書の概要については、下記の記事にて詳しく説明をしております。
必ず関係性を理解した上で、本記事を読み進めることを推奨します。

第2章 特記仕様書と標準仕様書の見方について

建築工事特記仕様書と標準仕様書の関係図
引用:建築工事特記仕様書(新潟県)標準仕様書の関係図を作成

標準仕様書と特記仕様書は、互いに補完関係にあります。その例として、上記のフローをまとめました。基本的に特記仕様書は、標準仕様書をベースに構成されています。

標準仕様書の文中には、「特記」という文言が度々使われます。この「特記」という項目が出てきた場合、特記仕様書で設定する必要がございます。

また、特記仕様書の右側に振ってある()括弧内の番号は、標準仕様書の通し番号を指します。通常設計に触れられている方々は、特記仕様書を目にする方が大半だと思いますので、迷ったら特記仕様書に記載されている通し番号を元に標準仕様書を逆引きするのが良いでしょう。

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第3章 ”鉄筋工事”ってどこのこと?

引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を一部ハイライト

上記は標準仕様書の目次です。本記事では、「5章 鉄筋工事」に特化して読み解いていきます

引用:新潟県建築工事特記仕様書を元にテキストを追加

上記は、特記仕様書(新潟県)です。新潟県のフォーマットを例に読み解いていきます。

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第4章 逆引き解説 特記仕様書項目を標準仕様書から抜粋してみた!

特記仕様書記載の「5章 鉄筋工事」の項目を順に読み解いていきます。特記仕様書と標準仕様書を見比べることで、互いに補完し合っているのを確認しましょう。

1 鉄筋の種別

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を一部ハイライト

2 鉄筋の継手及び定着

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を一部ハイライト

3 鉄筋の最少かぶり厚さ

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を一部ハイライト

4 帯筋

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を一部ハイライト

5 最上階柱頭補強

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を一部ハイライト
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6 壁開口部の補強

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)

特になし

7 梁貫通孔の補強形式

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)

特になし

8 圧接完了後の抜取試験

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を一部ハイライト

9 機械式継手

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を一部ハイライト

10 溶接継手

特記仕様書(新潟県版)
引用:新潟県建築工事特記仕様書を抜粋
標準仕様書(公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版)
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を一部ハイライト
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第5章 標準仕様書を項目毎にまとめました

前章では、新潟県の特記仕様書を用いて根拠文を参照しました。実際に設計事務所でお使いの特記仕様書は、新潟県版の建築工事特記仕様書より多くの記載がされていることが多いです。本章では、「5章 鉄筋工事」の標準仕様書を通し番号順にまとめました。お手元の特記仕様書の逆引きにご利用ください

5.1.1 一般事項
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.1.2 基本要求品質
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.1.3 配筋検査
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.2.1 鉄筋
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.2.2 溶接金網
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.2.3 材料試験
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
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5.3.1 加工及び組立一般
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.3.2 加工
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.3.3 組立
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.3.4 継手及び定着
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.3.5 鉄筋のかぶり厚さ及び間隔
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.3.6 鉄筋の保護
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.3.7 各部配筋
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.1 一般事項
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.2 ガス圧接作業を行う技能資格者
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.3 圧接部の試験を行う技能資格者
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.4 圧接部の品質
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.5 圧接一般
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.6 鉄筋の加工
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.7 鉄筋の圧接前の端面
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.8 天候等による措置
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.9 圧接作業
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.10 圧接完了後の圧接部の試験
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.4.11 不合格となった圧接部への措置
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
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5.5.1 一般事項
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.5.2 機械式継手の作業を行う技能資格者
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.5.3 工法
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.5.4 継手部の試験を行う技能資格者
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.5.5 施工完了後の継手部の試験
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.6.1 一般事項
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.6.2 溶接継手の作業を行う技能資格者
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.6.3 工法
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.6.4 溶接部の試験を行う技能資格者
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
5.6.5 施工完了後の溶接部の試験
引用:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版を抜粋
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第6章 特記仕様書のテンプレートについて

国土交通省は、特記仕様書のテンプレートを提供していません。そのため、自治体や設計事務所が独自のテンプレートを用意していることが一般的です。

自治体発行の特記仕様書

各自治体では、特記仕様書のテンプレートを公式サイトで公開していることが多いです。これらを活用することで、必要な特記事項を漏れなく記載できます。

SUPERRE
SUPERRE

↓まずは、無料で見れる自治体発行のテンプレートを見ることから始めよう!

特記仕様書のテンプレートを頒布している自治体(一例)※下記公式リンク添付有
・新潟県福島県静岡県宮城県徳島県島根県熊本県
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おわりに

特記仕様書を含む設計図書は、建設工事の円滑な進行と品質の確保に欠かせない重要な書類です。本記事で紹介したポイントを参考にして、正確でわかりやすい特記仕様書を作成してください。
特に特記仕様書の裏側に隠れた根拠を理解し、設計を行うことで、工事の成功に繋げて頂けますと本望です。

AIを使える設計者になろう!!

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