耐火建築物の屋上に設ける緑化の建築物の取り扱いについて教えて下さい！
『建築基準法』と『建築物の防火避難規定の解説』を基に、わかりやすく解説しよう！
はじめに
都市部における緑地不足の解消やヒートアイランド現象の緩和策として、屋上緑化の需要は年々高まっています。中でも耐火建築物における屋上緑化は、景観や環境への配慮だけでなく、防火避難計画とも密接に関わる重要な設計要素となります。
本記事では、耐火建築物の屋根における植栽の取り扱いについて、法的根拠や実務上の留意点を分かりやすく整理し、設計実務に役立つ情報を提供します。建築設計者や施工者の皆様にとって有益な内容となることを目指し、解説を進めてまいります。
第１章 耐火建築物って？
『耐火建築物』とは、建築基準法に定められた以下の2つの条件を満たす建築物のことです。
条件１ 主要構造部が『耐火構造』or『一定以上の耐火性能を有する（耐火性能検証法等）』
条件２ 延焼のおそれのある部分に位置する開口部：防火設備（建築基準法2条九の二号ロ）とする
第２章 耐火建築物等の屋根に設ける屋上緑化の取扱い
耐火建築物等の屋根に屋上緑化を施す場合は、屋根に耐火性能や準耐火性能が求められることがありますので、下記のように取り扱います。
なお、植物や土などは建築物の一部とは扱わないこととしています。ただし、植物等の性質によっては、防火上の支障が生じる可能性もあるため、飛火防止や耐火性能を損なわないような配慮を行うことが望まれます。
上図の防水層および保護層は、あくまでも屋上防水工事の範囲であり、「建築物として扱う範囲」としています。
一方で、屋上緑化工事として用いる「防水層保護層（植栽時の施工中や施工後に屋根防水層を保護するもの）」や「耐根層保護層（植栽時の施工中や施工後に耐根層を保護するもの）」については、「屋上緑化の範囲」とし、建築物の部分としては扱いません。
また、防水層の上に設けられる置き型のウッドデッキ等も、屋上緑化と同様に建築物の部分とは扱いません。
ただし、地域によっては木造密集地などで慎重な対応が求められる場合もありますので、建設地の地方公共団体と事前に確認することをお勧めします。
第３章 「勇者と魔獣で学ぶ！防火避難の解説書」を手に入れよう！
建築基準法や国土交通省の告示や通達を見ても、
本記事に関する情報は、載ってニャイよね？
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設計をしていると、行き詰まる瞬間が訪れます。
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スポンサーリンクおわりに
耐火建築物に屋上緑化を施す際には、単なる植栽計画に留まらず、防火性能や避難安全性を確保する観点からの慎重な検討が求められます。建築基準法のみならず、『建築物の防火避難規定の解説』といった実務指針を理解・活用することで、適法かつ安全性の高い設計が可能となります。
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