
ノボテル沖縄那覇って、今は別のホテル名になっているんだね?

現在は「インフィニシス 那覇 首里城 by ヒューイットリゾート」。今回はノボテル沖縄那覇の時代に宿泊した記録をもとに、ホテルの建築と空間構成を読み解いていこう。
はじめに

今回紹介するのは、沖縄県那覇市松川に位置する「インフィニシス 那覇 首里城 by ヒューイットリゾート」です。
このホテルは、2026年7月31日に「ノボテル沖縄那覇」からリブランドされました。現在は新たなブランドのもとで運営されており、2027年には館内改装を経て、全天候型シティリゾートとして本格始動する計画が発表されています。
なお、この記事で紹介する宿泊体験は、リブランド前の「ノボテル沖縄那覇」だった時期のものです。 宿泊当時に撮影した写真や体験をもとに、当時のホテルの空間構成や建築的な特徴を紹介します。現在の施設・サービス内容とは異なる場合があるため、宿泊を検討する際は、最新の公式情報もあわせて確認してください。
この記事では、インフィニティプール、客室、共用施設などの当時の様子を写真を踏まえて、解説します。

第1章|ホテル概要とリブランドの経緯

ホテル概要
<運営情報>
- 現在のホテル名:インフィニシス 那覇 首里城 by ヒューイットリゾート
- 旧ホテル名:ノボテル沖縄那覇
- 所在地:沖縄県那覇市松川40番地
- リブランド日:2026年7月31日
- 現在の運営会社:コアグローバルマネジメント株式会社
- 主な特徴:インフィニティプール、レストラン、プレミアラウンジ、宴会・会議施設など
※所在地・運営情報は現行の公式案内に基づきます。施設の営業状況やサービスは変更される場合があります。
ノボテル沖縄那覇からインフィニシスへ
リブランド前のノボテル沖縄那覇は、那覇市内を見渡せるインフィニティプールや、複数のレストラン、最上階のプレミアラウンジなどを備えたホテルでした。
2026年7月31日からは、「インフィニシス 那覇 首里城 by ヒューイットリゾート」として新たに運営されています。新ブランド名の「INFINISIS」は、「INFINITY」と「OASIS」を組み合わせた造語です。
ここで押さえておきたいのは、ホテル名の変更と、施設そのものの改装・機能更新は別の出来事であるという点です。リブランド直後は、名称や運営体制が変更される一方、大規模な改装は後の段階で進められる計画です。そのため、ノボテル時代の宿泊記を現在のホテル情報としてそのまま扱うのではなく、宿泊当時の記録と現行の施設情報を区別して読む必要があります。
安くても1泊1.5万円くらいはかかる!

<シミュレーション条件>
人数:大人1人
予約サイト:公式HP
プラン:素泊まり(食事なし)
予約料金:15,300円
第2章|都市型ホテルでリゾートらしさを生み出す

沖縄のホテルというと、海岸沿いに建つ大型リゾートホテルをイメージする人も多いのではないでしょうか。
一方、ノボテル沖縄那覇が位置するのは、那覇市内の首里エリアに近い高台です。海岸沿いのリゾートとは異なり、都市部の利便性と、眺望を活かした滞在体験を組み合わせている点が特徴です。一般的に、都市型ホテルではアクセスのしやすさや客室の機能性が重要になります。リゾートホテルでは、それに加えて、景観やプール、レストランなど、ホテル内で過ごす時間そのものの価値が求められます。
客室の外にも滞在の目的をつくる
ホテルの施設を整理すると、それぞれ異なる役割を持っていることがわかります。
| 施設 | 主な役割 | 建築計画で注目したい点 |
|---|---|---|
| 客室 | 宿泊・休息 | 面積効率と快適性 |
| ロビー・共用部 | 到着・移動 | 動線と空間のわかりやすさ |
| インフィニティプール | 余暇・眺望 | 景観と開放感 |
| レストラン・バー | 飲食 | 利用目的と滞在時間 |
| プレミアラウンジ | 上位客室の付加価値 | 限定性と眺望 |
| 宴会・会議施設 | イベント・ビジネス | 多人数利用と運営効率 |
ホテルの価値は、客室の広さや内装だけで決まるわけではありません。プールで過ごし、レストランで食事をし、ラウンジで休憩する。こうした複数の体験が建物の中に用意されていることで、宿泊者がホテル内で過ごす時間にも価値が生まれます。
設計者の視点では、個々の施設を計画するだけでなく、それらをどのようにつなぎ、利用者が自然に使い分けられるようにするかが重要です。
第3章|インフィニティプールと眺望の設計

ノボテル沖縄那覇の特徴的な施設のひとつが、那覇市内を一望できるインフィニティプールです。
インフィニティプールとは、水面の端部を周囲の景観と連続して見せることで、水面が遠くまで広がっているような視覚効果を生み出すプールです。海沿いのホテルでは海と水面の連続性が演出に使われますが、都市部のホテルでは街並みや遠景との関係が重要になります。
眺望を滞在価値に変える
建築において、眺望は単に窓から景色が見えるというだけではありません。どの高さから、どの方向に、どのような景色が広がるかによって、利用者が受ける印象は変わります。インフィニティプールでは、次の要素が重要になります。
- 水面と遠景の視覚的な連続性
- プールの縁から見える景色
- 手すりや設備による視界への影響
- 周囲の建物や景観との関係
- プールサイドで過ごすための居場所
特に、水面の先に景色が広がるように見せる演出は、実際の敷地面積以上の開放感を生み出します。
都市部では、敷地そのものを広げることは容易ではありません。そのため、周辺の景観を積極的に取り込み、空間の広がりとして感じさせることは、建築計画上の有効な手法のひとつです。
プールは設備であると同時に、ホテルの顔でもある

プールの設計には、防水、排水、給排水設備、構造、安全対策、維持管理など、さまざまな技術的検討が必要です。しかし、ホテルにおけるプールの役割は、水泳設備として成立させることだけではありません。
景色を眺めながら過ごせる場所をつくることで、プール自体が宿泊者の目的地になります。写真や口コミを通じてホテルの印象を伝える要素にもなり得ます。建築の視点では、設備としての成立性と、利用者に与える体験の両方を考えることが重要です。
第4章|客室と共用施設のバランス

ホテルの建築計画では、客室と共用施設の面積配分が重要になります。客室は宿泊施設の基本となる空間ですが、共用施設はホテルの特徴をつくり、宿泊者の過ごし方を広げる役割を担います。
客室は面積効率と快適性の両立が必要











スタンダードダブルの客室面積は17㎡です。限られた面積の客室では、ベッド、通路、荷物置き場、デスク、水回りなどを効率よく配置する必要があります。設計時に確認したいポイントは、次のとおりです。
- ベッド周囲の通路幅を確保できるか
- 荷物を置いても出入りしやすいか
- 水回りへの動線が使いやすいか
- 収納やデスクが利用目的に合っているか
- 清掃・維持管理を行いやすいか
共用施設が客室の価値を補完する


















ホテルの滞在体験は客室内だけで完結する必要はありません。プールで過ごす、レストランで食事をする、ラウンジで休憩する。こうした選択肢があることで、利用者は目的に応じて空間を使い分けられます。
ただし、共用施設を充実させれば、必要な面積や設備投資、維持管理コストも増加します。したがって、ホテルの建築計画では、利用者にとっての魅力と、運営者にとっての効率性を両立させることが重要になります。
インフィニシスへのリブランドで何が変わるのか

ここまで紹介してきたのは、筆者が宿泊したノボテル沖縄那覇時代のホテルです。では、現在のインフィニシス 那覇 首里城 by ヒューイットリゾートは、どのような方向を目指しているのでしょうか。
公式発表では、2026年7月31日に新ブランドとして運営を開始し、2027年には館内改装を経て、全天候型シティリゾートとして本格始動する計画が示されています。屋内ウォーターパークも2027年のオープン予定として案内されています。ここで注目したいのは、単なる名称変更にとどまらず、ホテルの滞在価値をさらに広げようとしている点です。
おわりに

今回は、現在の「インフィニシス 那覇 首里城 by ヒューイットリゾート」を、リブランド前の「ノボテル沖縄那覇」時代に宿泊した記録をもとに紹介しました。
建築的な視点から注目したいのは、次のポイントです。
- 都市部の立地条件のなかで眺望を活用していること
- インフィニティプールによって開放感と非日常感を演出していること
- 客室だけでなく、共用施設も含めて滞在体験を構成していること
- レストランやラウンジなどを通じて、ホテル内での過ごし方を広げていること
- リブランド後の改装計画によって、施設の役割や滞在価値がさらに変化する可能性があること
ホテルに宿泊する機会があれば、客室の内装だけでなく、エントランスから客室、レストラン、プールへと移動するなかで、空間がどのように切り替わるかにも注目してみてください。普段は何気なく利用しているホテルも、建築の視点で見ることで、設計者の工夫や施設計画の考え方を学ぶ題材になります。

